こんにちは!
製薬会社で働くアラサーOLさくら(@sakurapink0401)です。
MR歴5年、製薬メーカー社員です。
2020年の新卒採用情報が3月から一斉解禁されたそうですね。
そこで今日は、MRになりたい就活中の学生さんや、転職活動中の方向けに
MRの仕事内容について解説したいと思います。
- MRってどんな仕事?
- ノルマはある?
- キツイ・辛いって本当?
こんな疑問を解決できる記事になっています。
早速お伝えしていきますね。
MRの役割とは?
MR(Medical Representatives)は、日本語で「医薬情報担当者」を意味し、医薬品のスペシャリストとして医療現場に情報を提供する仕事です。
MRの仕事は医療機関を訪問することにより、自社の医療用医薬品※を中心とした医薬情報(医薬品およびその関連情報)を医療関係者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師など)に提供し、医薬品の適正な使用と普及を図ること、使用された医薬品の有効性情報(効き目や効果的な使い方)や安全性情報(副作用など)を医療の現場から収集して報告すること、そして医療現場から得られた情報を正しい形で医療関係者にフィードバック(伝達)することなどを主な業務としています。
※医療用医薬品とは、病院や診療所で医師の処方箋によって使用される医薬品のこと。これに対し薬局などで処方箋無しに購入できる医薬品のことを一般用医薬品といいます。
すごく簡単に言うと、製薬会社で自社の医療用医薬品の営業をする人のことです。

もう少し具体的に説明していきますね。
●医薬品の情報提供
[voice icon=”http://sakurapink.net/wp-content/uploads/2019/03/1390498.jpg” name=”MR” type=”l”]先生こんにちは!今お時間よろしいですか?[/voice]
[voice icon=”http://sakurapink.net/wp-content/uploads/2019/03/1333357.jpg” name=”Dr.” type=”r”]大丈夫ですよ。今日はなんですか?[/voice]
医療機関を訪問し、薬の紹介をします。
例えば、花粉症の治療薬を販売している会社だとします。
効果や副作用などの特徴、エビデンス(根拠)等を紹介した上で、処方促進をします。
また、患者さんへの調剤・服薬指導を行う薬剤師に対しては、上記の説明+薬の取り扱い方法等の説明も行います。
営業ですが、直接販売や価格交渉を行わないのが特徴です。
(販売するのは卸と呼ばれる医薬代理店がある)
●有効性・安全性情報の収集
[voice icon=”http://sakurapink.net/wp-content/uploads/2019/03/1333357.jpg” name=”Dr” type=”l”]あっA製薬さん!この○○って薬を飲んだ患者さんが眠気を訴えてるんだけど、眠気の副作用報告はありますか?[/voice]
[voice icon=”http://sakurapink.net/wp-content/uploads/2019/03/1390498.jpg” name=”MR” type=”r”]治験時に報告があります。症例について詳しくお伺いしてもいいでしょうか。[/voice]
医師から自社医薬品の有効性(効き目や効果的な使い方)、安全性(副作用など)情報を入手した場合、その薬剤名、有害事象名、重篤性、因果関係の有無等を聞き取り、会社に報告します。
医薬品は発売される前に臨床試験を行いますが、限定された条件下で、限られた被験者にしか投与されていません。
そのため、発売後の実使用下での情報をきちんと収集することは製薬会社の義務です。
●医療現場から得られた情報を医療関係者に伝達する
医療用医薬品は添付文書と呼ばれる説明書に、効能効果・用法用量・使用上の注意、副作用情報などが記載されます。
しかし、発売後の使用実態下での安全性情報集積や、追加の臨床試験成績等によって添付文書が変更されたり、新たな注意事項が加わることがあります。
そうした情報を医療関係者にフィードバックするのもMRの役割です。
ノルマはある?
ノルマは・・・あります!!!
就活生向けの説明記事を見ると、「医薬品の情報提供をする仕事」「製品を直接販売しない」という言葉がよく書かれていますが、MRは営業です。
大事なことなのでもう一度言います。
MRは営業です。

メーカーによってノルマや目標と言い方は違いますが、売上成績で評価されることは間違いありません。
特に外資系は売上によって年収が左右される傾向が強いです。
目標数字を立てて、いかに達成するかに焦点を当てて行動できる人にとっては、とてもやりがいのある仕事だと思います。
代理店から医療機関へ納入された数字がMRの数字になります。
MRの業務
実際にどんな仕事をしているのか詳しく解説します。
・研修で製品知識・業界知識・営業スキルを身に着ける
・配属されたエリア内の病院・クリニック・調剤薬局・代理店(卸)を訪問し、自社医薬品の情報提供をする
・会社のノルマ(目標)を達成するために数字を管理する(売上が足りない時は薬局に詰め※に行くことも)
※代理店から薬を購入するようにお願いすること。
メインの仕事は医師への情報提供ですが、そのための準備は入念にする必要があります。
そして医師への情報提供はあくまで売上を作る目的。
数字管理も大事な業務です。
医師への面談方法は主に3つ
・アポをとる
・病院で待ち伏せして捕まえる(院内の場合と院外の場合がある)
・クリニックの診療終了後に訪問する
情報提供の仕方は主に3つ
・面談ー1:1
・説明会ー何人か集まっている前でプレゼンする
・講演会ーKEYdr.による講演会を開催し、ターゲットdr.に参加してもらう
・接待ー業界ルールで現在は廃止
MRがキツイ・辛いと言われる3つの理由
1.営業相手が複雑
MRが営業すべき相手は3人います。
・医者ー処方権があるので売上増に営業は必須。しかし薬剤は自ら購入しいない(院内調剤除く)。
・薬剤師ー処方権がないので売上増えないが、薬剤を購入しているので営業した方がいい。
・代理店(卸)ーMRの代わりに製品の納品・価格交渉をする。上手く使って動かせばこちらの作業がラク。
もちろん1番大切なのは医者ですが、薬剤師はないがしろにすると拗ねるし、卸は訪問しないと言うこと聞いてくれないし。
上手く立ち回る必要があります。
2.パワーバランスが常に下
他の職種の営業の場合、その道のプロが素人に営業しますよね。
例えば、ファイナンシャルプランナーが保険の営業をしたり、スポーツ飲料メーカーがコンビニやスーパーに自社商品の営業をしたり。
MRは自分よりも知識・経験豊富な医師を相手に営業する仕事です。

薬は医療のほんの一部。
もちろん自社医薬品のことや、関連疾患について勉強しますが、医師にはとても叶いません。
教えるつもりで話せば「そんなのお前より知ってるわ!」と突っ込まれ
教えてくださいと出れば「お前何しに来たんだよ」と言われ
自分の不甲斐なさに落ち込むこともよくあります。
また、お付き合いで新年会・忘年会・ゴルフコンペ等の行事に行きたくなくても行かねばならぬことも。
・参加しないとアポが貰えなくなることがある
・参加すると一芸を求められることがある
・参加費だけ出して隅の方で立っている会もある
もちろん、先生やスタッフと仲良くなれたり、会社の経費で美味しいごはんを食べられたり、純粋に楽しかったり、良い面もあります。
ただ断るとマイナスに響くので断れないと言う点で、パワーバランスを感じる一例です。
3.常に知識&営業スキルアップが求められる
医療の世界は日進月歩。
そこへ飛び込むMRも日々知識や営業(コミュニケーション)スキルのアップデートが求められます。
医師からの質問に答えるべく、学会報告や論文を探したり。
厚生労働省の発する診療報酬改定等の医療関係の変化に対応したり。
会社からのプロモーション指示に応じて動いたり、結果を報告したり。
辛かったことは他にも沢山ありますが、今にして思えばどの職種でも同じ気がします。
会社員として、営業として稼ぎたい!出世したい!成長したい!など、『こうなりたい!』と言う軸がある方にとっては、上にあげたようなことも何ともないかもしれません。
実際に私の会社にも、それらを乗り越え、出世して楽しくMRを続けている人も沢山います。
反対に『MRになって社会貢献したい』という人、『なんとなく大手に入れば安心』という人はきついかもしれません。
MRになって社会や医療に貢献している感覚はほぼありません。(ごくごくたまにあるくらい)
それをモチベーションに仕事をするのは難しいかも。
また、年収が高い大手企業に入ることをゴールにしてしまうと、その先のモチベーションに繋がりません。
これからMRを目指す人へ
このブログを読んでくださっている方は、MRという職業に興味を持って、どんな職業か、自分に出来るか、悩んでいるかもしれません。
ただ、どんな情報を得ても実際に体験するのはあなたです。
私にとっては辛いこともあなたにとっては辛くないかもしれないし、聞いた話では楽しそうだったことも、体験してみたら辛いかもしれない。
1つアドバイス出来るとすれば、MRになることを目的にしないでください。

自分が将来どうなりたいのか。
どんな生き方をしたいのか。
どんな仕事をしたいのか。
どうなれば幸せなのか。
MRという職業でそれが叶うのか。
ぜひ考えてみてくださいね♪
自分のなりたい姿を叶える道がMRなら、きっとやりがいを感じられると思います。
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まとめ
本日のブログは以上となります。
最後までお読み頂きありがとうございました♡
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こんなこと聞きたい!があれば、お問い合わせからお気軽にメッセージくださいね。
さくら